KDDILabsには既に公開されていたり(笑)
このブログの一応メインである"Ubuntu"の、こちらへブログを移してから初めてのアップグレードですね。
今回はデスクトップ版・サーバー版の他に、ARM版やクラウドサーバー版等が追加されています。ネットブック版はデスクトップ版と統合されました。
また、公式派生のKubuntuやXubuntu等も更新されています。
Ubuntu Japanese Teamによる、Ubuntu Japanese Remixはもうしばらくお待ちください。
Windows 8(仮称)よりもいち早くARM版を出してきましたね。
今回最大の特徴はGNOMEベースの新デスクトップ環境、"Unity"を採用したことです。
ネットブックやタブレット向けに最適化されていますが、デスクトップPCなどでは操作に慣れない点などもあるかと思います。
そのため、現状でのアップグレードは非推薦で、新環境を用意したほうがいいでしょう。
体感できる更新点
- インストールディスクからアップグレードできるようになった。
- GNOMEベースの新デスクトップ環境、"Unity"の採用。
- 廃止された通知領域と統合された新"インジケータ"
- Mac OS Xの"メニューバー"のようにグローバルメニューを採用した"アプリケーションメニュー"
- Windows 7の"スーパーバー"のような"Unityランチャー"
- アプリケーション一覧を検索できる"ダッシュ"
- Windows 7のAero Snapのようなウィンドウジェスチャを搭載。
- uTouchにマルチタッチジェスチャを追加。GTK・Qtアプリが対象。
- ソフトウェアセンターに評価とレビューを追加(mintInstallのような)
- サウンドメニューにプレイリスト機能を追加。インジゲータから直接再生可能に。
- Ubuntu Oneの一新。Windowsからも扱えるようにする。
- その他多数の追加機能
主要アプリのアップデート・置換
- Firefox 3.6→Firefox 4.0
- OpenOffice.org 3.2→LibreOffice 3.3
- Rhythmbox→Banshee 2.0
システムのアップデート
- Linux Kernel 2.6.38
- X.org Server 1.10
- Mesa 7.10
- Gnome 2.32.1
システムの主な変更点
- カーネルに233行のミラクルパッチが適用された2.6.38を採用。
- 3DグラフィックライブラリのMesaの搭載によってドライバの一新。Sandy Bridge(Intelの第二世代Core iシリーズ)、ATI RadeonのOpenGL対応の改善等が見込まれる。
EeePC向けのacpi設定などが標準で内蔵されるようになり、とても便利になりました。
EeePC 1201Tではほぼ全てのホットキーや、タッチパッドの二本指スクロールなどができるようになりました。
iOSとの親和性も強化されており、iOS 4.3.Xに対応・iOS 4.XのiTunesとのUSBファイル転送機能にも対応などとなっています。
また、Unityの使い方はUbuntu Japanese Wikiの"Ubuntu Tips/デスクトップ環境/Unityを使うには"をお読みください。
また、操作方法がよくわかる壁紙もあります。
Unityはネットブックやタブレットに最適化しすぎた結果、デスクトップやラップトップでは使い辛い設計になっているように感じられます。
Unityは現在3D対応のグラフィックチップにしか対応していませんが、次期バージョンの11.10では2Dで実装を行った"Unity 2D"を採用し、これをClassic Shellと置き換えてしまうようです。
私はClassic Shellの廃止には反対です。
現状のUnityは拡張性に乏しく、Linuxデスクトップの良さである「UIに自分を合わせるのではなく、自分にUIを合わせる」といったことが難しいからです。
もちろん、Unityを否定しているわけではありません。
手動でClassic Shellを導入できるようにリポジトリに残しておくなり、オプションでグローバルメニューを廃止したりパネルの位置を移動できるようにしたりと拡張できる幅を増やすなりしてくれればいいのです。
UnityとClassic Shell、更にはGNOME 3のGNOME Shellへ移行しなくてもいいのか、というデスクトップ環境を巡った議題はCanonical社内でもまだ議論中のようなのでなんとも言えませんけどね。
それを除けば今回のリリースは対応ドライバが飛躍的に増え、対応アプリも順調に増えたとても素晴らしい出来だと思います。
みなさんも是非使ってみましょう!
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